Q1 白杖(はくじょう)について教えてください。

A1 白杖は、その名の通り白い杖で、視覚障害者が歩行するときに使用する、なくてはならないものです。みなさんも一度は街中で見たことがあるかと思いますが、その目的や使い方については深く知っている人はあまりいないように思われます。ここでは白杖について深く掘り下げてみたいと思います。

白杖の主な目的 

 一つには、視覚障害者であることを周囲に知らせるという目的があります。
 視覚障害者が外出する際は、白杖を持つことが法律で定められていますが、その理由の一つには白杖を持つことで、周りに視覚障害であることを知らせ、ぶつからないように道を開けてもらうなど、安全確保を求めるためというものです。また白杖を持っていると周囲の人に見つけてもらいやすいので、困っているときなどに助けを求めやすいという利点もあります。
 二つには、身の安全を確保するということがあります。
 視覚障害者は、白杖を前に伸ばして地面を探り、歩いている前方の状況を確認しながら歩きます。その際、白杖から手に伝わる感覚で、危険を察知し安全を確保することができます。例えば、下りの段差では歩いている人より先に白杖の先が段差から落ちてそれが手に伝わるので、段差の前で安全に止まることができます。また白杖が壁にぶつかればその衝撃が手に伝わるので、歩いている人にぶつかることはありません。

白杖の使い方

まず一般的に知られているのが先ほども説明したように、白杖で地面を探りながら歩くというものです。
 本来白杖の用途は、使用者の歩いている一歩ないしは二歩前の地面の状況を確認するというもので、階段や障害物など、地面の変化を使用者に知らせ安全を確保するためのものです。それは裏を返せば、白杖で確認している地面より先や、地面より上、つまり顔や上半身の周りの状況は白杖ではわからないということでもあります。
 街中には、様々な危険が存在します。例えば、車高の高いトラックや車のミラーなど、白杖より高い位置にあるものは、当然白杖には当たらないので、気がつかないためにぶつかってしまうことがあります。このように白杖より上の危険を回避するためには、白杖を持つ手と反対側の手を前に出しながら歩くしかなく、重い荷物や傘など、ただでさえ持ち物が多い視覚障害者にとって現実的な方法とは言えません。また白杖で一歩先の地面を確認していたとしても、急いでいたりすると対応が間に合わず、ぶつかったりすることもあります。これが白杖の大きな短所といえます。
 二つ目の使い方はあまり知られてはいませんが、白杖を地面から浮かせてまっすぐ持ちながら歩く方法です。
 これは全盲の人などが見えている人と一緒に歩くときに使ったりします。また白杖は全盲の人だけでなく、弱視の人も使用します。弱視の人で比較的見えている人は、上記のように地面を探る使い方をすることは少なく、先に説明した視覚障害であることを周囲に知らせるために白杖を目の前にかざしながら歩きます。
 三つ目の使い方はごく一部の熟練した人が使う方法で、白杖で回りに音を反響させ、その音を頼りに歩く方法です。白杖で地面をたたくと、たたいたときに出る音が空気を伝わり周りに拡散します。それが周囲のモノや人、壁にぶつかって帰ってきます。つまり白杖がいわゆる超音波エコーのような役割を果たすのです。
 白杖の音だけでなく、街中には音があふれていて、視覚障害になってからの期間が長く、また一人で歩くことに慣れている人は、この音を頼りにして、周囲の状況を把握します。その把握できる情報は、白杖で得られるそれよりもはるかに多く、また遠くの情報を得ることもできます。障害物の位置はもちろん、人の位置や階段や出入り口の場所など、使いこなせればより歩きやすくなります。この方法を使うと前述した白杖の欠点をある程度補うことができます。しかし、この方法も万能ではないので、視覚障害者は白杖とうまく使い分けて歩きます。







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