「周りに誰もいないのに人の声が聞こえてくる」ということが自分にあてはまりそうだと思ったら、まず大切なのは、誰かに相談することです。そういうことを経験する人が意外に多いことがわかってきていますので、慌てたり隠したりする必要はありません。
相談の相手は
・家族/友達/同僚/先生といった身近な人
・保健所/精神保健福祉センターのような公的な相談窓口
・精神科/神経科などの医療機関(内科等かかりつけの医師に、紹介)
があります。
ひとりで悩んでいる、つらいのをじっと我慢しているというのが、一番よくない対処法です。自分だけで幻聴の原因を明らかにすることは難しいものです。誰かに相談をすると、自分が感じていることが幻聴という症状かどうかが、もう少しはっきりしてきます。
病気があるかどうか、あるとしたらどんな病気かという判断には専門的な知識や経験が必要ですから、専門家に任せるようにしましょう。
たとえば統合失調症の場合には、幻聴という症状があっても何カ月どころか何年も相談しないままとなり、専門家にたどりつくまでにかなりの時間がかかってしまうケースが多いことが分かっています。病気である場合には、早期発見・早期治療により回復が促進されます。