まず専門医にかかることをすすめてよいと思います。専門医のアドバイスを受けるまでは、できるだけ患者さんの負担にならないような、あるいは気持ちが少しでも楽になるような接し方を工夫してください。
・自宅の近くにどんな病院があるのか?・精神科と心療内科とちらがよいのか?
等、わからにようであれば、かかるつけの医院にて、その医師から専門医を紹介してもらうのもひとつの方法です。
うつ状態は、重症になるほど「ストレスのせいだから自分で克服しないといけない」などといって、病院へ行くことを嫌がる傾向があります。病院に行くのを嫌がることは、うつ状態が重症であることを意味するくらいに考えていただいてよいでしょう。
どうしても病院に行きたがらない方の場合は、
「とりあえず食欲がない、だるいなどの体の症状について内科医受診をすすめ、そこから専門医につなげる」
方法があります。
「あなたは病院に行かなくても大丈夫というけれど、家族としては心配でしかたがない。家族の心配を減らすためでもいいから、とりあえず医師の判断を聞いてほしい」
のように、家族が本当に心配していることを率直に本人に伝えることが受診につながることもあります。
うつ病の方を支える家族や周囲の方の気遣いが大変なことはいうまでもありませんが、特に適切な治療が始まるまでの心労は非常に大きいです。対応への意見の違いや、うつ状態の原因に家族の誰かが関係しているのではないかという心配などから、家族同士の不仲や微妙なすれ違いが起こることも珍しくありません。患者さんをとりまく人が頻繁に話し合い、力を合わせることもとても大切です。