A2 最近LGBTという言葉を聞いたことはあれませんか。LGBTとは、「Lesbian」(レズビアン、女性同性愛者)、「Gay」(ゲイ、男性同性愛者)、「Bisexual」(バイセクシュアル、両性愛者)、「Transgender」(トランスジェンダー、出生時に診断された性と自認する性の不一致)の頭文字をとり、セクシュアル・マイノリティー(性的少数者)の一部の人々を指した総称です。この中にあるTにあたるのがトランスジェンダーです。
よく性同一性障害(GID)と間違えられやすいのですが、トランスジェンダーの人がみなおしなべて性同一性障害であると診断され医療処置を望んでいるわけでありません。
トランスジェンダーとは、出生時に割り当てられた性別が自らの実感や周りが考えるジェンダーと一致しない人を包括的に指す言葉です。
この語は、出生証明で割り当てられた「女」または「男」が、自ら最もしっくりと表現できるジェンダーを、または選べるならばそう表現したいジェンダーとは一致しない人びとを指しています。
生物学的な性別と自認する性別が違う人のことを指します。そうなると、LGBTのT(トランスジェンダー)のみが性的欲望とは別称であることに気づくはずです。
現在、トランスジェンダーの人々は、出生時の性を自認する性に変更可能な社会制度の整備(戸籍記載変更)とストレスなく社会認知される生活(例えば、トランスジェンダーの人びとに対し、性別認定を得るために、あるいは性別認定に伴ういかなる権利を得るためにも、望まない医療処置を受けるよう強制すべきではない)を希望しています。
共にセクシャル・マイノリティーの人権運動(平等と尊厳)を含め、まだまだ偏見や差別による排除の空気の残るこの国においても、今後一層、国際的なうねりとなって運動は活発化するものと思われます。