旧優生保護法のもとで不妊手術を受けた人たちに支給される一時金の請求期限を5年間延長する改正法が、29日の参議院本会議において全会一致で可決・成立しました。改正法では、本人が同意したケースも含め、精神障害や遺伝性の疾患などを理由に不妊手術を受けた人に対し一律で支給される320万円の一時金について、請求期限を2029年まで5年間延長するとしています。この法律をめぐっては、一時金を請求できるのが対象者本人のみとなっていることを踏まえ、参議院の内閣委員会で、障害などを理由に請求できないことがないよう、点字や手話なども活用して情報の伝達に努めることを国に求める付帯決議が採択されました。こども家庭庁によりますと、一時金の支給対象者はおよそ2万5000人と見込まれる一方、支給認定を受けたのは2月末時点で1094人にとどまっているということです。
上記にあるように「旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する一時金の支給等に関する法律の一部を改正する法律」が成立し、旧優生保護法一時金の請求期限が令和11年4月23日まで延長されました。この法律に基づき、引き続き、旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた方に対して、一時金が支給されます。
一時金支給手続について
お住まいの都道府県の窓口に請求書(様式1)を提出してください。郵送による提出も可能です。
請求書を提出する際には、以下の資料を添付してください。
- 住民票の写しなど請求者の氏名、住所又は居所を証明する書類
- 現在、優生手術などを受けた際の手術痕が残っているかどうかについての医師の診断書(特に優生手術などを実施した記録が残っていない場合には、一時金支給認定にあたっての重要な資料になりますので、可能な限り請求書とあわせて提出してください。様式2を使用してください。)
※心理的ストレスが大きいなど医療機関の受診が困難な場合には、添付を省略することが可能となりますので、
都道府県の窓口にご相談ください。
- 上記の診断書の作成に要する費用が記載された領収書など(様式3を使用してください。(一時金の支給が認められた場合、診断書作成費用が支給されます)
- 一時金の振込を希望する金融機関の名称及び口座番号を明らかにすることができる書類(通帳やキャッシュカードの写しなど)
- その他請求に係る事実を証明する資料(例:障害者手帳、戸籍謄本、関係者の陳述書、都道府県や医療機関等から入手した優生手術等の実施に関する書類など)
一時金の受給が認定された場合、御指定いただいた金融機関の口座に独立行政法人福祉医療機構から一時金が振り込まれます。