不眠症と断眠は違う
不眠症は、眠るのにふさわしい時間帯に、眠るのにふさわしい環境で、眠ろうと寝床に入っているのに、寝つきが悪かったり、何度も目が覚めたり、睡眠が浅かったりして睡眠がとれない状態です。そのために寝床の中で苦しむことになり、次の日には心身の不調感が起こってきます。
これと対照的なのが、睡眠不足ないし断眠と呼ばれる状態です。仕事が忙しかったり、夜遅くまで遊んでいたりするために、寝床に入って休む暇がない状態をいいます。この場合は、慢性的に睡眠時間が足りなくなっているので、むしろ寝床に入るとすぐさま眠ってしまいます。そして、昼間に眠気で起きていいるのがつらくなります。「不眠不休で仕事をする」という時の不眠は医学的には不眠症ではなく断眠にあたります。
寝床に入っても眠れないために日中の調子が悪いと感じたら、不眠症と考え、まずどのように眠れないのかを考えてみましょう。
不眠症の可能性
・寝つきが悪い
・夜中に目が覚める
・朝早く目覚める
・睡眠が全体に浅い感じで疲れがとれない
不眠症の多くの原因
生活パターンを変えた!
例 退職で時間に余裕ができた、子供の弁当を作らないでよくなった、
それまでやや睡眠不足気味であった人が、睡眠習慣を変えて、寝床で長く過ごすようになった場合に睡眠が浅くなったり、夜中に目が覚めるようになったりすることは多いです。こうした場合には、不眠になる前の生活習慣に戻すことが重要になります。寝床で過ごす時間を7時間以内にしていっくことがすすめられます。
なお、こうした内容をふまえ、一人で対処できない時は、医療機関を受診してください。薬を使うためというわけではなく、相談者を持つことで意外な解決法を見いだせることもあります。