「気分が沈む」「気分が重い」「ゆううつだ」などと訴えられる症状を、抑うつ気分と呼びます。「何をするのにも元気がない」というのは意欲低下と呼ばれます。「気分が沈んで、何をするのにも元気がない状態」は、うつ状態といわれます。
うつ状態になる要因
1. 脳腫瘍のような脳の病気
2. 甲状腺機能低下症のような体の病気
3. 体の病気の治療のために飲んでいる薬の影響(インターフェロン、副腎皮質ステロイド)
⇒これらを、外因性精神障害と呼んでいます。
4.統合失調症、内因性うつ病、躁うつ病のためにうつ状態が怒っている
「好きだった趣味などにもやる気が出ない」という興味の喪失、意欲低下、体重減少
⇒これらを、内因性精神障害と呼びます。
5.性格や環境の影響が大きい神経症
これらを心因性精神障害と呼び、非常にショックな出来事の後に起こっている場合、心因反応と呼びます。
このように考えると、うつ状態はすべての精神科の病気で起こりうるものですから、診断のためには、この症状以外にどのような症状があるかを慎重に問診することが重要です。なお、それぞれの病気の時、なぜ気分が沈んで、何をするのにも元気がない症状が出るのかというメカニズムはよく分かっていません。