A14 最初からシステマチックに考えるのではなく、業務担当責任者と相談しながら考えて下さい。
研修をしておけば全て上手くいくとは限りません。
必要な配慮は日常業務を通じて、障害のある社員と接する中で自然と身につくことが多いようです。
とはいえ初めて職場に障害者が配属される場合、どうしても必要な配慮が欠けてしまったり、不慣れゆえに遠慮があったりするものです。一方、配属された障害者も緊張したり遠慮したりして、頼みたいことが口にできない場合もあります。そのために無理をして一人で業務を背負い込み、思わぬ事故になってしまったとか、誰にも相談できず一人で悩み、結果、体調を崩してしまったという事例もあります。そこでできれば人事担当者が事前に配属される社員の障害の特性など業務責任者や統括する上司に説明し、その人の障害状況や必要と考えられる配慮など確認しておいて下さい。
目に見えない障害で、特にサポートも必要としない場合には、あえて事前に周囲の人たちに知らせる必要もない場合もあります(障害は重要な個人情報です)。しかし、聴覚障害の場合、聞こえないことを周囲の人たちが知らなかったために、職場の人間関係が上手くいかなかったという事例もあります。くれぐれも注意して、適切な対応をお願いします。障害者を受け入れるに当たって、中には配属予定の部署の人たちに、あらかじめ障害に関する知識を説明する場を設ける方がいいという場合もあります。正しい理解がされることによって配属後のコミュニケーションが上手くいったという事例も確かにあります。