Q17 入社後、障害をもつ社員が上手く職場に馴染めるかどうか不安です。

A17 「障害者の職場の定着をはかることは、採用以上に難しい」との声は企業からよく聞く言葉です。
   初めて勤務する職場は、人間関係や職場環境など、慣れるまでは何かと不安はつきものです。
   採用面接の時、双方きたんなく希望や業務の説明ができていたとしても、いざ仕事が始まり、
   配慮さえしていれば、全てが上手くいくとは断言できません。

1)そんな時、ジョブコーチ(職場適応援助者)の支援を受けるのも一つの方法です。ジョブコーチとは、障害者が職場で働きやすい環境を整えるため、障害者と企業を支援する障害者雇用にたずさわる専門家です。

 その仕事の内容を概括すると、障害者本人に対しては、職場に適応できるように具体的な目標を定め、計画的に支援します。仕事の能率をあげ、ミスを減らせるためのアドバイスから、職場でコミュニケーション能力を上げられるような支援もします。また毎日勤務できるよう生活のリズムの見直しや通勤に対しての支援なども行います。
事業主に対しては障害者本人ができる仕事とできない仕事を見極めて、業務の見直しや振り分け、適切な配置などを提案します。また障害に合わせた指導方法や関わり方のアドバイスなど、社内での障害者への理解を深める活動(研修)など行います。障害者の家族に対しては、本人が仕事を継続するために家族ができる協力についてなどアドバイスをします。

2)ジョブコーチ制度では3つの種類のジョブコーチがいます。

「配置型ジョブコーチ」とは、地域障害者職業センターに配置されるジョブコーチです。就職などに困難性の高い障害者を重点的に支援対象としています。以下に紹介する訪問型ジョブコーチと企業在籍型ジョブコーチとの連携をして支援する場合もあり、効果的で効率的な支援・援助ができるようアドバイスや協力をおしみません。
「訪問型ジョブコーチ」とは、障害者の就労支援を行う社会福祉法人などに雇用されるジョブコーチです。高齢・障害・求職者雇用支援機構が実施する訪問型職場適応援助者養成研修、または厚生労働大臣が定める訪問型職場適応援助者養成研修を修了していて、必要な相当程度の経験や能力をもった人が担当します。
「企業在籍型ジョブコーチ」とは、障害者を雇用している企業に雇用されるジョブコーチです。高齢・障害・求職者雇用支援機構が実施する企業在籍型職場適応援助者養成研修、または厚生労働大臣が定める企業在籍型職場適応援助者養成研修を修了した人が担当します。

 雇用した障害のある社員が安定して継続して働けるようサポートするジョブコーチ制度、共に働く不安を少しでも楽にしてもらえるような支援制度ですので活用してみて下さい。







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