A1 睡眠障害とは、睡眠に何らかの問題がある状態をいいます。眠れなくなることはよくみられることですが、眠れないことイコール不眠症というわけではありません。不眠の原因には、環境や生活習慣によるもの、精神的・身体的な病気からくるもの、薬によって引き起こされるものなど様々です。
さらに睡眠障害は不眠だけでなく、昼間眠くてしかたがないという状態や、睡眠中に起きてくる病的な運動や行動、睡眠のリズムが乱れて戻せない状態など、多くの病気が含まれます。また、睡眠の問題は1つの原因や病気だけでなく、いくつかの要因が重なって起こってくることも多くみられます。睡眠の何が問題なのか、その原因は何か、主観的症状と客観的情報を多角的に検討・整理することが、適切な診断と治療に繋がります。
睡眠障害があると、一体どんなことが問題になってくるかというと、ひとつには、睡眠障害によって、日常生活や社会生活に支障が出てくることがあります。睡眠障害によって日中の眠気やだるさ、集中力の低下などが引き起こされると、日々の生活に支障をきたし、極端な場合には事故に遭遇することもあり得ます。
また睡眠不足や睡眠障害が長期間持続すると、生活習慣病やうつ病などになりやすくなることもあります。このようなことから医師の診療を受け適切な対処が求められます。