Q4 強迫性障害である本人はどのように考えたらいいのでしょうか?

A4 心の問題は、長い目で向き合いながら専門家による適切な指導を受けることが望ましいものです。強迫性障害は精神疾患として確立された病気であり、医師の診断に従った治療を継続していけば症状を軽くすることも可能であり、諦めずに少しずつ治療を進めることの効果は十分に期待できます。一日も早く自信を取り戻し、強迫観念や強迫行為への対処の仕方を学ぶことも重要なステップとして、まずはご自分が病気をきちんと治す気持ちを捨てないようにすることが大切です。

 また、生まれ持った性格や性質、単なる意思の弱さや要領の悪さでは収まらないのが、強迫性障害という病気の特徴です。問題行動を繰り返しながらも、実はつらい感情でどうにもできないのが患者自身なのです。そばで見守りながら、励ますことのできる方々も身近な治療のサポーターという意識で病気に向き合うことが求められます。

 現代の多様なストレス化社会では、全く強迫者ではないと自認されている方でも、強迫症状が容易に認められます。物事に囚われてしまう、考え込むとネガティブ・サイクル化してしまう、気になることが頭から離れないなど一般的な強迫観念から発展し、集中がしにくい・判断が効率的にできないなどの実際場面での支障が出た場合、治療の対象となります。ある程度のこだわりは、人さまざまにあり、強迫観念もグレーゾーンが大きいものです。但し、強迫観念・強迫行為のため社会的にまたは日常的に損害が出る場合は、なるべく早く加療を始める事が重要です。特に、会社や学校などの環境要因から、急速に病態化が現れるタイプは、薬物を中心とした加療は大変有効です。また確認症は病態と長くつきあっている方が多いものではありますが、心療内科などの加療歴がない場合は、治療効果が大いに望めます。強迫症状は、後天的なものです。後天的にある病態は、治る方法が必ずあるものです。不潔恐怖に伴う強迫行為も同じことが言えます。ひとりで抱え込まず心療内科やメンタルクリニックなどに相談して下さい。







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