A1 ここまで書いた通り、病弱や身体虚弱という言葉はある一定の状態を指す言葉ではなく、様々な病気や障害によって身体が弱り、日常生活を送ることに支障がある状態のことを指します。そのため病弱・身体虚弱の人と接する際はまず、どのような原因(病気や障害)でその状態になっているかを把握する必要があります。そしてその後は、それぞれの病気や障害に合わせて接し方を工夫し、またその人の意見や性格を尊重して思いやりを持って接することが大切です。
例えばうつ病や適応障害などの人の場合、学校や職場に行かなければならないことはわかっていても、ストレスなどによる異常な倦怠感や腹痛などのために身体に不調をきたし、外に出ることができないことが多くあります。さらにその症状にも波があり、昨日は全く外に出られなかったのに今日は元気に登校するなどということがよくあります。また病弱・身体虚弱の人たちを無理やり外に出したりすると、その後しばらく体を動かすことができなくなるなど、かえって逆効果になることも理解しておく必要があります。