「うつ状態になったのは会社の人間関係のせいだ」と自分で判断して病院に通院した際に、実は最近服用し始めた消化性潰瘍の薬のせいであったというケースもあるらしいです。
うつ状態というと環境のストレスを考えがちですが、体の病気や薬が原因だったり、ストレスに対する対応を考えるよりも抗うつ薬による治療を優先させた方がよかったりするようなうつ病もあります。まず一度、専門家に相談することをお勧めします。
うつ状態のタイプによっては「現在の状況を克服しようとがんばらずに、薬をのんで休養をとったほうがよいうつ状態」もあれば、「克服しようとある程度はがんばったほうがよいうつ状態」もあります。そのあたりを自分で、あるいは相談にのる家族や友人が見きわめるのは、普通は無理と考えておいたほうがいいでしょう。
自分で「ふだんと違う」と感じる状態が1週間程度以上続いたら、早めに精神科や心療内科などの専門医を受診したほうがいいでしょう。最初に専門医が治療方針を立てれば、その後はかかりつけ医に抗うつ薬を処方してもらい、ある程度の時間をおいて定期的に専門医の診察を受けるという方法もあります。
受診する専門医は、精神科や心療内科を標榜していればよいというわけではなく、本人や家族ができるだけ多くの情報を集めて、信頼できる医師を探してください。治療が始まってからも、
・主治医が薬を変えるだけで何もアドバイスをくれない
・病気の説明をきちんとしてくれない
ケースもあります。きちんとした主治医は、疑問点を答えてくれるでしょう。主治医が頼りない場合は、積極的にセカンドオピニオンを求めることも考えてよいでしょう。