Q17 雇用経験、離職率の低い企業は、人気もあって競争倍率も高いのが現状です。雇用経験のない企業でも失敗しない企業選びはできるものでしょうか?

A.17  障がい者を雇用したことのない企業へ応募をして、失敗しないために守ってもらいたい条件があります。それは「人材紹介会社」や「就労支援機関」から提供された求人に限るということです。 ここで言う「人材紹介会社」とは、障がい者の就労にも力を入れている会社のことです。 「就労支援機関」とは、特別支援学校(旧、養護学校・盲、聾学校)やハローワークから福祉事務所や授産施設へ届いた求人、障害者雇用支援センター、障害者・就業生活支援センターなどから提供された案内に限るということです。
理由は、障がい者雇用の経験のない会社は、大きく言って二つの傾向に分けられます。
●障がい者雇用が「義務だから」としぶしぶ採用活動をはじめる
●これからの自社の成長を見据え、社員の働きやすい環境づくりを追求する一環として、障がい者を雇用したいと考える
「前向き」に障がい者雇用を考えている企業は、当然、障がい者雇用のノウハウがあるところに積極的に相談を持ちかけます。 その相談先が「人材紹介会社」や「就労支援機関」なのです。
逆に「義務だから」としぶしぶ採用活動を始めるような企業は、積極的にノウハウのあるところに相談を持ちかけたりはしません。
「雇用実績はない企業だけど、障がい者の採用に真摯に取り組んでいるみたいだ」というような企業姿勢に対する内部情報は、こうした機関によって得られることが多いです。
確かに「働きやすさ」だけを考えれば、障がい者雇用に実績(特に自分と同じ障がいの人が雇用されていれば)の豊富な企業の方が良いと言えます。 またカウンセラーや支援員がいる企業を選びたくなるのは当然です。
 しかし、そういう「人気企業」は、求人募集の機会が少なく、募集人数も少ないため常に競争率が高くなります。 また、ある程度の年齢の方に致命的なのが、大手企業の求人はよほどのことがないかぎり、転職回数の少ない20代~30代前半の応募者から採用することが多いということです。
だからこそ、先に記した条件を守りさえすれば「障がい者雇用の経験のない企業」でも間違いのない選択をすることは可能で、就労のチャンスにもなりうるのです。
自分がその会社の障がい者雇用第1号となることによって、会社の就業環境を一から自分で作りだし、ひいては会社全体の環境を改善していくことになり、仕事へのやりがいや愛着につながることにもなります。 自分が働くことによってその企業であなたに続く障がい者への門戸が開け、障がい者の雇用が増えていくのです。
そのためにも情報収集が大事になります。何ごとにも積極的に行動を起こすことです。
興味ある会社に実際応募し、面接を通して、人事や配属部署の人と会い、場合によっては職場見学で社内の雰囲気を体感するなどできるかもしれません。 障がい者の雇用実績がなくとも障がい者にしっかり配慮してくれる、配慮する努力をしてくれる企業には必ず出会うことができます。
【面接での注意点】
障がい者雇用の実績のない企業は、障がい者を雇用することに不安を抱えています。そのため意思疎通の面の不安を解消したがる傾向にあります。
また一方で、障がいのことを面と向かって聞いていいものかと、躊躇して障がいのことについて全く質問してこないこともあります。 面接を受ける場合、例え聞いてこなくても、自分から話を向け、自分の障がいについて、希望する配慮など自分の言葉で伝えられるよう充分な準備をして臨みましょう。 そして自分が出来ることなどを正確に伝えることができれば、企業側も前向きに担当業務の割り振りを考えることができ、結果的にやりがいのある業務を任せられ、戦力としてみなしてもらえるようになります。
意思疎通がうまく行かないと、採用されてもお互いに遠慮をすることで、本来ならもっとやりがいのある仕事ができるにもかかわらず、障がい者には簡単な仕事しか与えてもらえない、企業の側もそういったものしか与えない、といった負のスパイラルに入ってしまうかとがあります。 コミュニケーションによるボタンの掛け違いによって、最終的に職場にいづらくなることもあるので注意して下さい。
日頃からまめに意思疎通をはかることが大切です。
場合によっては面接に「人材紹介会社」や「就労支援機関」の職員に同席してもらうことができる場合もあります。同席してもらうことができれば、より一層企業側に障がい者が提供できることが情報として増えるので、企業側としても障がい者採用のための安心材料が大幅に増えるはずです。
これまでお話してきたことをまとめると以下のようになります。
・障がい者雇用の実績のある大企業への就職は理想ではあるが、就職できるハードルはかなり高い
・障がい者雇用に実績のない会社でも、積極的に障がい者雇用を行いたいと情報収集している企業もある
・その会社の障がい者雇用第1号となることで、障がい者の雇用が増える可能性がある
・障がい者雇用の実績ない企業に就職をする際には、コミュニケーションによるボタンの掛け違いが
 起こらないように意思疎通をしっかり取るように心がけること
障がい者雇用の実績がない会社でも、 前向きに「一緒に働きたい」という考えを持った企業もあります。 情報を上手くキャッチして、あなたの就職活動を豊かなものにして下さい。





事業所無料登録募集

無料登録イメージ
▶アカウント登録済の方はログインください




事業所有料登録募集
月々1,100円!

予約システムがつかえます!

有料登録イメージ
▶アカウント登録済の方はログインください