統合失調症
私たちは喜怒哀楽という様々な感情をもっています。感情以外にも思考するという事も日常的に行っています。
ところが、何らかの原因で様々な情報や刺激に過敏になり過ぎてしまうと、脳が対応できなくなり感情や思考を
まとめあげることができなくなります。このように脳内の統合する(まとめる)機能が失調している状態をいいます。症状としては、実在しない人の声が聞こえるなどの現実にないものをあると感じる幻覚・幻聴が現れたり、周りで自分の悪口を言われていると思い込む被害妄想が出たりなど様々な症状があります。統合失調症の症状は大きく、幻覚や妄想などの「陽性症状」、意欲の低下などの「陰性症状」臨機応変に対応しにくい「認知機能障害」に分けられます。
治療法
統合失調症の治療のメインとなるのが、薬物治療です。統合失調症の治療に用いられる薬を「抗精神病薬」と呼び、
その作用は大きく分けて3つあります。
①幻覚、妄想などの症状を改善する
②不安、不眠、興奮、衝動性を軽減する
③感情や意欲の障害などを改善する
障害を受けていない機能を生かすことで家庭生活や社会生活を円滑にし、生きる意欲の回復を目指すのがリハビリテーションです。リハビリテーションに用いられる方法は、病気や薬について学び再発を防ぎたいとの希望がある人には「心理教育」、対人関係やコミュニケーションを改善する必要がある人には「生活技能訓練」、仕事における集中力や持続力、作業能力の回復を目指す場合には「作業療法」など行います。